サッカーフォーメーション(システム)の特徴と傾向 4-4-2対4-3-3

Aug 29, 2019

 

この世に完璧なフォーメーションというのは存在しません。
では。サッカーのフォーメーションによるメリット、デメリットはどう考えれば良いのでしょうか?

そして、それぞれのフォーメーションが組み合った時にどんなことが起こりうるのか?
想定できるようになるとフリーマンそしてフリースペースの所在がわかりやすくなります。

それによってチーム全体の判断スピードが上がっていくわけですが、これからフォーメーションの特徴と傾向についてお話ししていきます。

  

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●サッカーのフォーメーションは2つ

 

サッカーのフォーメーションは2種類しかない??

スペインサッカー協会のライセンスは各地域、または各県にその運営を任せているのですが、実は授業のカリキュラムはあっても、内容は完全に「講師次第」という状況でした。

僕はバルセロナでレベル1(初級)、レベル2(中級)を取り、最後のレベル3はビルバオで取ったんですが、バルセロナとビルバオで内容が違っていたのは驚きました。

特に師匠のアルベルトが当時ビルバオのコーチングスクールのダイレクターをやっており、彼が教える戦術の授業は非常に面白いと評判で、どうしても受けたいなと思ってい担です。

僕はすでにレベル1を持っていたわけですが、ダメ元でコーチングスクールに「もう1回レベル1を受けさせてくれ!」と頼み込みました。

みんななんとか早くライセンスを取れないか?と考えている中で、「もう一度受けたい!」という僕は完全にクレイジー扱いです。

そのクレイジーな行動のお陰で実は世界レベルのGKコーチ ジョアンとも出会っているので、行動を起こして正解でした。

 

その時にアルベルトから習った「フォーメーションには大きく分けて2つのタイプがある」という話はすでに15年経った今でも使える考え方だと思うので、ぜひご紹介します。

2つのタイプとその組み合わせでどうなるか?という傾向の話です。

絶対にこうなるとか、これが正解!というものでもないので、あくまで傾向がそうなりやすいということで読んでもらえればと思います。

  

●横型システム 縦型システム動画

  

 

  

フォーメーションの組み合わせの話です。
横型と縦型、フォーメーションには2パターンしかないんです。

 

今、そこからの発展系、複雑系いっぱいありますけど、縦型か横型かしかないんです。

 


横型フォーメーション(システム)

横型っていうのは、横に広がってる。これ、2―2の並びになること。

そして基本的に横にプレッシャーかけに行きます。横にスライドするから横型です。

縦型フォーメーション(システム)

縦型は縦にプレッシャーに行きます。プレッシャーの矢印が前になるので縦型、横型というのはそういう意味です。あと縦広がりになるのか横になるのかっていうのもあるんですけど、その違いです。

それが言葉として覚えるのが重要ではなくて、どういう機能があるかが大事です。

 

横型フォーメーション(システム)

 

では、質問をします。

これ同じチームの力関係にしましょう。この二つについて話してください。

 

一つ目プレッシャー、前からいったほうがいいのか?

 

二つ目、ボール動かしやすいかどうか?

 

この状態のまま、サッカーをするとしたときに、4対4、プラス、キーパーを入れて5対5でサッカーをするにしたときに、これ単純に、プレッシャーをどんどん前からいったほうがいいのかっていうのを一つしゃべる。もう一つしゃべるのが、これこのままの状態でボール動かしやすいかどうかで考えてください。

  

●横型フォーメーション(システム)解説

 

さて、プレッシャー、前からいったほうがいいと思う人。

僕今話しているのは傾向です。傾向。

だから絶対そうだというものではないので注意してください。

 

例えばこれが力関係に差がある場合はちょっと考え方変えないといけないですけど、基本同じ力関係だとしたら、システム上、傾向はプレッシャー最初からにいっちゃ駄目です。

 

どうしてか?。単純。いこうとしてますよね、最初から。どうなってます? この選手、どこにいかしますか。これ2対2ですね。この状況最高ですか?守備側からして。

最低ですね。だからまず考えるのは、縦パス入れられないようにしようですよ。だってここ同数だから。ということはまず縦パス切ります。出ます。後ろが「行っていいよ」って言ったら初めて行きます。最初に考えなきゃいけないのは、縦閉める場所。オッケーですか。これを知らずにバーン行きます、ガーン受けられます、ドーンってやったら、これ全部個人の能力が高いチームは勝つっていうサッカーなんです。

負けたチームの分析は、もっと個人の能力を上げようって。いやいや、無理だみたいな。

二つ目、ボールは動かしやすいですか。動かしにくいんですよね。

そもそもこれ閉められました。出します。プレッシャー食らいます。こっち出します。多分来ない。なかなか前に行けないなとなったときに、ここから前に行くってなったら、例えばこの選手がここにいました。つられたから背後にランニングしますとか、こっちも背後ランニングします。

 

 

この選手は出てってもいいし、例えばこの選手はこういうとこに来ました。絞ります。これで入っていくっていうふうになってるんです。形はなんでもいいんだけど、このままの形からずれないとボールが動かないと思います。人の配置がずれないと、もうこれは動かしにくい状況になっちゃうんです。システムの傾向上。だから人が動かないと困るわけです。

 

●縦型フォーメーション(システム)

 

今度は縦型。お互いに縦ってことはダイヤモンドになりました。はい。じゃあこれまた一緒。プレッシャーかけにいったほうがいいか。ボールを動かしやすいかを話をしてください。

 

●縦型フォーメーション(システム)解説

 

プレッシャー。どうですか。まず守備側このままにしてます。この配置でオッケー? もしですよ。本当にこうだとしましょう。そしたらどうします? ここでしょ? っていうのは嫌だから、普通こうなりますよね。守備側が。1対1になりますよね。

 

こうなるからここがいいじゃなくて、ここ大体スタートした場所をだったとしたら、どうします? ひっくり返らない? 入れなかったら、運ばれます。フリーです。運ばれます。好きなようにされます。距離あるから。っていうことは、いかなきゃいけないんです。行って制限かけます。

このボール行かなかったら、なんでもできます。ただし、行くタイミング間違えたら、だから傾向上、このシステムは行かなきゃいけないんです。基本的には。プレッシャーをかけにいかないと自由にされる。

じゃあボールを動かしやすいですか。動かしやすいですね。なぜならここが3、1だっていうのもあるし、動かなくてもこの3人で動かせますね。さっきみたいにずれてとかしなくても、このままの状態でこのまま攻めれますね。4人が。だからボールが動かしやすいんです。という傾向があるんです。

 

●縦型 対 横型 だと?

 

今度は赤が縦型です。あえてボール外します。黄色が横型です。考えてください。どっちがボール握りそうで、もう片方はどうやって出るといいか。はい。どうぞ。

…多分もう大体わかったと思います。ボール回しやすいのどっちですか。赤がボール回しやすいですね。なぜならダイヤモンドで相手と3対1の状況だから。だっていきなりかなりいいですよね。だってここに入れられるから。だから基本的には縦をまず締めます。

基本的にはこういうブロックの組み方になりますね。じゃあ赤はボール出します。

 

黄色ってどうやったら点が入ります? 黄色が点取るパターン。赤にボールを持たれるんです。だけど黄色どうします? 単純にカウンターです。どっかで同数できたら、これ取れたら広がってるんだから、間に合う前にもう行っちゃったほうがいいですね。

横型のシステムの傾向はカウンターやりやすいってことですね。

逆に言うと縦型はボール動かしやすいけど、そういうカウンターに弱い。傾向ね。この傾向がわかったら、これ考えてください。

 

●8人制、11人制の場合は?

 

8人制でも縦型、横型ってあります。もちろん11人制でも。

この傾向がわかって、Jリーグの監督のインタビューを聞いていて、

「チームとしてボールを動かしたいんです。」と話していて

 

でも、4–4-2のシステムなんですが、どうやって? ってなります。

傾向上、横型は動かしづらい。だから人がずれていかないと動かないっていうのがわかってるから、4-4-2フラットで、ダブルボランチでっていうチームが、うちのチームがボールを動かしたいです。でもどうやって? 馬鹿にしてるんじゃなくて、知りたいんです。本当にどう出したいのかなって、大体見たら個人の力量に任してる。

ダブルボランチで片方が賢くて、片方がずれて、サイドだからちょっとずれてっていうのを勝手に選手がやってるだけなんです。大抵はそうです。一番よくないのが高校サッカーで、お互いに4-4-2同士です。ビルドアップしたいって無理ですよ。どうやってやるんですか。だからセンターバックからサイドバック出します。戻します。はまりますっていう、えっ、つなぎたかったんじゃないの?

 

他のパターンだと4-3-3でやってます。うちはカウンターやりたい。どうやってやるの? やれるチームありますよ。昔甲府そうだったしね。4-3-3ですごい狭いゾーンでボール奪ってそのまま行くってやってたから、やれないってことはない。

傾向上やりにくそうだったから、気になるわけです。

どうしてなのかな?っていうことがわかってて、このシステム選んでるか?が重要です。

8人制だと

例えば3-3-1は、ボールが動かしづらいんだからどうするの? 

2-4-1の場合は守備するときの困りますよ。じゃあどうするの? っていうことなんです。全て万能なシステムなどないので。

わかっててやってるんだったらオッケー。わかってないんだったら考えなきゃ駄目、そこは。システムを選ぶ理由っていうのはそういうことです。だから正しいポジションをわかっとくんです。相手のかみ合わせで出てくる傾向ということです。

 

サッカーキングでも同じような内容を話しをさせてもらったので、それも参考にしてください(41分20秒くらいから)

 

   

●まとめ

 

・フォーメーションには大きく2種類ある

・横型はコンパクトにしてカウンター傾向

・縦型はハイプレッシャー&ポゼッション傾向

・傾向を考慮してフォーメーションを考える(弱みを知っておくこと)

 


写真

 日本とスペインのサッカー定義・解釈の違い

 2019.06.23

 日本とスペインのサッカーの定義・解釈の違いとは
○サッカーというスポーツの定義を明確にする
○サッカーのプレー行動プロセスを理解し、実行ばかりではなく、目に見えない部分も大事にする
○サッカーチーム全体で空気を読めるようになったら日本人は面白い!…

 

  

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