ゴールキーパーの足元でのプレーについて ジョアンの意見

Mar 12, 2020

 

近年ゴールキーパーの足元の技術への関心の高さ
求める動きが出てきていますね。

このことに関して世界レベルのGKコーチ ジョアンはどういう意見を持っているのかyoutubeに公開したものを文字起こし、そして加筆してお伝え致します。

 

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●GKの足元でのプレーについて

 

 

これ非常に興味深い意見だと思います。それはどうしてかというと、私は過去にその同じテーマの映画、要するに白黒映画で、もう何十年前に映画見たことがあるからです。しかも白黒です(笑)。

私はもうだいぶおっさんなので、もうかなり昔の映画で、同じストーリー、要するにキーパーは足を使ってプレーした方がいいという話は、もう昔に見たことがあります。まだその当時はテレビがまだカラーじゃなかったと思います(笑)

 

まあこれは明確なんですけど、例えば、サイドバックの選手って考えたときに、ポジションの役割とかこういうところにいてほしいとか、こういうことをしてほしいよというのがある中で、シンプルにそぎ落としていくと、まず一番最初にやらなきゃいけないことのは、彼は何かっていうと、守備するととなんですよね。

サイドバックの選手に関していうと。

なので、サイドバックの選手、最初からサイドを上がってって、クロス上げろっていうことをやるのが、一番最初の目的かというとそうじゃなくて、一番最初の目的はきちんと守備ができること。それができた上でいろんなことが求められるわけですよね。まずは攻撃ではないですよね。

 

例えばフォワードの選手だったら、例えばフォワードの選手の役割とは何かっていうと、もちろん、相手のディフェンダーとかにプレッシャーをかけにいくとか、ファーストディフェンダーとして行くとかありますけど、それが例えばすごい守備ができて、プレッシャーも行くし頑張れるしとなっても、全然ゴールが決められないとなったら、果たしてフォワードとしておくかどうかなんですよね。要するにフォワードの最初の目的、そもそもやってほしいことは、得点チャンスを作り出すとか、点を取ることが最初なんですよね。

 

そのときにじゃあキーパーはどうかと考えましょう。なんかこう、チームの役割として関わってなさそうにも見えたりするので、じゃあプレーの中で足元でボール受けて、関わろうっていうことをいうのは、別に悪いことじゃないと思いますし、そういう意見もあるよねと思います。決して足元のプレーが必要ないと言っているわけではありません。

でも、そもそも彼の目的、一番最初にやらなきゃいけないことはなんなんでしょうか?

 

●世界的に起こっている現象

 

以前に、バルサ対ヘタフェの試合を分析していて、ヘタフェのキーパーはすごい足元の技術が高くて、30mのパスも本当にミスなくどんどん出せるんですけど、わずか3回ゴールチャンスを作られて、それで3点取られてるんですよ。

 

今の実際に世の中は、これは別に日本に限らずですけど、世界中でやられてるのは、まずはじこう、まず止めようっていうか、取れなくていいから、とにかくはじこう。ボールをはじこうとばっかりしてるんですけど、私の中でのキーパーの一番最初の目的は、ボールをきちんとキャッチすることです。

ボールキャッチすることが第一にあって、できないからいろんな選択肢がでてくるんですけど、今の世界中見てると、そもそもちゃんとキャッチしようという概念がほとんどなくて、取れるボールだったら取ろうとしてるんですよね。取れるボールだけキャッチしようとしてる。だからそれは全く私の考え方としては逆だと思ってます。

そうなると、キーパーコーチがちゃんと分析しなければいけないのは、そもそも最初のキーパーの目的とは何で、何を練習していかなきゃいけないのかってことをきちんと明確にすることですよね。それはキーパーコーチだけじゃなくて、フィールドの監督もそうです。

監督の攻撃のときだけキーパーに関わってほしいみたいな感じで、キーパーのことを見てますけど、例えば失点を食らったときってどう分析してるか。

自分のチームがですよ。失点食らったとき、どう分析してるか。大抵の場合、このディフェンダーのミスがとか、ここで中盤でうまく取れなかったからとかと言ってるんですが、実際失点のほとんどはキーパーにかなり大きな責任があります。でもそれが見抜けなかったり、それがなぜ起こったかっていうことを監督が分析できないと、結局直すことできないですよね。

その考え方としては、監督たちがなぜ今の失点をくらったのかを、キーパーのミスの視点で見えるようになると、あれ?これもっとやらなきゃいけないことたくさんあるよねとなるわけです。つまり足元の技術を求める前にキーパー技術についてもっとやらないといけないことが他にあるんじゃないかと。

キャッチをすることに関して、もっとやらなきゃいけないことあるよねと気が付かない状態にいるので、足元でボールを扱えるかどうかばっかりを見てしまいます。

実際に失点をくらってる原因は、キーパーのそのキーパー技術に問題がある場合、それをコーチたちが見抜いて直せないことがあるのです。

それにゴールキーパーを使って完璧にビルドアップをすることを目指すクラブは世界にいくつありますか?

FCバルセロナ、マンチェスターシティ、リバプール?
それ以外のクラブで本当にそれが求められているチームはありますか?

まずは足元ではなく、ゴールを守れる技術が優先ではないでしょうか?
上記のクラブ以外のゴールキーパーは足元にボールがきて、プレッシャーをかけられたら躊躇なく蹴り出しているはずです(笑)

もし、世界中でそれが求められているのであれば、なぜ世界中のゴールキーパーがバルサのアカデミー出身ではないのですか?
そもそもFCバルセロナ自体、バルデス以降アカデミーからトップチームで活躍するゴールキーパーは出ていませんし、ずっとトップチームのゴールキーパーは外国人ですよ。

  
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●そんな選手本当にGKにおく?

 

今世界的にロングパス、例えばキーパーが60mのロングパスを蹴れるようにと言っていたり、そういうキーパーがすごいという評価になっているけど、フィールドの選手でもそんなことができる選手そうそういないわけです。

そんな正確に40mのパスをスパンスパン蹴れる選手だったら、もしそんな選手だったら、キーパーに置くんじゃなくて中盤に置いた方がいいんじゃないですか?(笑)

昔のバルサのシャビみたいな選手いましたけど、彼ぐらいの能力がある子がいたら、なんでわざわざキーパーに置くのかと。

足元が抜群だけど、簡単なシュートが入ってしまうゴールキーパーと

足元は怪しいけど、ゴールはしっかりと守ってくれるゴールキーパーと皆さんならどちらを信頼して置きますか?

要するに足元の心配する前に、足元の技術がいらないとかやらなくていいじゃなくて、先に心配しなきゃいけないこと、もっといっぱいあるのに、それをスッポ抜かかして、足元ばっかり言ってませんかということが言いたいです。

これはトレーニングやってても思うのは、フォワードの選手が例えばゴール決めたら「ナイスシュート」とか言うんですけど、キーパーが止めた場合とかって、「ナイスキーパー」って言う人ももちろんいるかもしれないけど、大抵の場合、フォワードの選手に対して、「なんでちゃんと決めれないんだ」って言ってるんですよね。それってキーパーへのリスペクトがちょっと欠けてませんかと。

 

●試合前のミーティングで

 

しかも、さっきのそのキーパーに対するリスペクトのところとつながってくるんですけど、試合の前に監督が戦術的に話をするときに、作戦版を使ってこうやって、選手がこうやって動いて、こうやって動いてとマグネットを動かすじゃないですか。

でも10人しか動かさないんですよ。キーパーをちゃんと動かす人とほとんどいません。なのに、試合中に例えばコントロールミスしたり、受けるのをミスしたら怒るっていうのはどうなんでしょう?

何も今まで言ってないし、その作戦版上も動かしてもないのに、いきなりやれってこれ変じゃないですか。

チームプレーにキーパーは参加しなければいけないっていうのは、本当に賛同します。そうだと思います。でも、足元のプレーが第一優先に来るかというとそうじゃなくて、関わるべきだし、関わらなきゃいけないけど、やらなきゃいけないことはほかにいっぱいあります。もっと本質的にやらなきゃいけないことはキーパーにたくさんありますよっということが言いたいです。

 

●ゴールキーパーはピッチの監督

 

これもまた試合の見え方が違うのですごい難しいんですけど、監督はフィールドの横から全体を見てます。でもキーパーだけは唯一後ろから前方へ見えてるんですね。ということは、実際にプレーしてる視点と監督の視点とキーパーでは、キーパーの方がリアルなんですよね。

だけど、監督はここに30nのパス蹴ってほしいって思ってるわけです。だけどキーパーからすると、これ戦術的に分析したら、あそこに出さないほうがいいな。だけど監督はそこに蹴れと言ってる。これすごいつらいんですよね。キーパーからすると。

 

監督が結局見えてる視点と、実際にプレーしてる、キーパーから見える視点というのは、実は結構なズレが生じてるので、キーパー視点から見ると、このボールをキャッチしたら、センターフォワードの選手にもうそのまま蹴っちゃった方がいいな。その方がチャンスになるなと思っています。キーパーは見えていたとしても、例えば監督は取ったらとにかく開いてサイドに出してほしいとなったときにズレが生じますよね。

それは別にズレが悪いとかじゃなくて、実際にリアルで見えてるものと、外で見えてるものが違うので、いかにそれができる限り同じになるかというすり合わせをしなきゃいけないです。それはキーパーとキーパーコーチも含め、フィールドの監督とですよね。 

 

●まとめ

 

・そもそものGKの最初の役割、目的は?
・学ぶ技術には優先順位がある
・世界的に求められているというのは本当なのか?自分で考えること

 

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